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第1章 ママとの生活

警察はどうやって調べたのか、担任が夜中に病院に駆け付けてきた。
私はママには連絡しないで欲しいと担任に言ったけど、連絡しないといけないと言われた。

明け方近くになりママは来た。
ママは医者や看護師や担任にペコペコ頭を下げていた。
そして私を見つめ悲しい顔をした。

「ママ、ごめんなさい。」
私はママの目を見ずに言った。ママの悲しい目を見たくなかったのだ。

ママは私の言葉が聞こえ無かったのか、警察官に頭を下げていた。


以前はたくさん話しを聞いてくれたのに、いつからか私の言葉はママには聞こえなくなったようだった。

「さ、帰るわよ。」
ママは苛立った感じの声だった。

私は頭にネットをし、家に戻った。
怪我はたいした事がなく、頭を切った為に大量の血が出てしまったようだ。
すぐに血は止まり頭を数針縫っただけで済んだのだ。

いつの間にか朝になり、出掛ける時間になっていた。

「ママは仕事に行くけど、学校は暫く休みなさい。」

「え？なんで？」

「怪我をしてる姿なんてみっともないでしょ？」

「は…はい…」

ママのきつい言い方が胸に痛かった。

昼ご飯の準備もない…
朝ご飯さえも食べてない…
昨日の夕食も食べてない…

私はそのまま布団に横たわった。

ご飯なんていらない…ママの優しい言葉が欲しい…

今まで孤独を感じた事が無かったが、今は孤独で寂しくて辛かった。

ママ？
私何か悪い事したのかな…
もう前のママには戻らないの？
なんで？


私はいつの間にか薬の副作用で眠くなり、眠っていた。