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第6章 一緒

日本での仕事は順調だった。
1年前にあんなに酷い噂が流れかなり叩かれたのに、今は同情する声が大きくなっていた。

私は多忙で神崎さんとも1週間のうち２日しか会えていなかった。


ファッション雑誌インタビューの後、スタッフと食事に行くと、神崎義彦がレストランにいた。
私の身体は一瞬で凍りついた。

気付かない振りをしていたが、神崎は私に近付き柔らかな笑顔で挨拶をしてきた。

私はひきつった笑顔しかできなかったが挨拶をすると私を抱き寄せた。

「チハルの死の真相が分かった。知りたければこの後マンションの2階の部屋で…」
私の耳元で言った。

周りの人は急に私にハグをした男に驚いていた。

「私の孫嫁で…元気で良かった。うん。良かった。じゃあ、またな。」
そう言うと、手を挙げて店を出て行った。

ママの死の真相？

知りたい…
でも…神崎は恐ろしい…
あんな事を私にして、でも今は反省してもうあんな事はしないかもしれない…

結局私はママの事を知りたくて、スタッフと別れるとマンションに向かっていた。