この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
POISON 〜プワゾン…毒
第2章 私はアリサ
夕食後、キララにお裁縫を教えて欲しいと言われ、私は裁縫用具を借りて談話室に向かった。
なんでも給食袋を作りたいそうで、私がお裁縫出来るのを知り、教えて欲しいと言ってきたのだ。
談話室に行くとキララともう1人女の子がいた。
ユカというキララと同じ4年生の子だ。
「布と紐はこれよ…これで出来る?」
全然可愛くないおばさん柄の布だった。
「この布?」
「うん。給食袋を作りたいって言ったらこれをよこされたの。」
「ちょっと待って。」
私は自分の持ち物に端切れがあったのを思い出したのだ。
部屋に戻り、自分のロッカーから箱を出し赤いチェックの端切れと赤い紐を出した。
そして談話室に戻ると
「こっちの方がマシじゃない?」
と差し出すと2人は嬉しいそうにはしゃいだ。
「じゃあ、始めます。まず…大きさを決めます。」
私は紙を切り型紙を作って、
「これをまち針で留めて…チャコペンで書いて…」
キララは下手くそだが、何とかできた。
ユカは…手が震えてなかなか留まらなかった。
「ユカ?どうしたの?大丈夫。失敗してもやり直せるから。」
「う…ん。」
「やっぱ、ユカには無理かなぁ。」
キララはため息をついた。
「そんな事ないよ。頑張れば…」
「だって、ユカは後遺症?っていうの?怪我をしたから。」
「怪我?」
「一家心中して、命は何とか助かったけど、まだ元の身体には治ってないの。」
ユカが一家心中とサラッと言ったのには驚いた。
「一家心中?」
「ユカのパパとママとお姉ちゃんは死んじゃったんだよね。だからユカはここに来たの。」
キララもサラッと言った。
私は何て言葉を掛けていいのか分からなくて
「ふーん。」
とだけ言った。
自分勝手な大人のせいで…
私は再び吐き気がしてきたが、堪え
「ユカ、私と一緒にやればいいじゃん。」
私がユカにしてあげられるのはこんな事くらいだった。
なんでも給食袋を作りたいそうで、私がお裁縫出来るのを知り、教えて欲しいと言ってきたのだ。
談話室に行くとキララともう1人女の子がいた。
ユカというキララと同じ4年生の子だ。
「布と紐はこれよ…これで出来る?」
全然可愛くないおばさん柄の布だった。
「この布?」
「うん。給食袋を作りたいって言ったらこれをよこされたの。」
「ちょっと待って。」
私は自分の持ち物に端切れがあったのを思い出したのだ。
部屋に戻り、自分のロッカーから箱を出し赤いチェックの端切れと赤い紐を出した。
そして談話室に戻ると
「こっちの方がマシじゃない?」
と差し出すと2人は嬉しいそうにはしゃいだ。
「じゃあ、始めます。まず…大きさを決めます。」
私は紙を切り型紙を作って、
「これをまち針で留めて…チャコペンで書いて…」
キララは下手くそだが、何とかできた。
ユカは…手が震えてなかなか留まらなかった。
「ユカ?どうしたの?大丈夫。失敗してもやり直せるから。」
「う…ん。」
「やっぱ、ユカには無理かなぁ。」
キララはため息をついた。
「そんな事ないよ。頑張れば…」
「だって、ユカは後遺症?っていうの?怪我をしたから。」
「怪我?」
「一家心中して、命は何とか助かったけど、まだ元の身体には治ってないの。」
ユカが一家心中とサラッと言ったのには驚いた。
「一家心中?」
「ユカのパパとママとお姉ちゃんは死んじゃったんだよね。だからユカはここに来たの。」
キララもサラッと言った。
私は何て言葉を掛けていいのか分からなくて
「ふーん。」
とだけ言った。
自分勝手な大人のせいで…
私は再び吐き気がしてきたが、堪え
「ユカ、私と一緒にやればいいじゃん。」
私がユカにしてあげられるのはこんな事くらいだった。