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POISON 〜プワゾン…毒
第2章 私はアリサ
「可愛くできたねー。頑張ったご褒美」
私は可愛いアイロンワッペンを2人に渡した。

「わぁーいいの?」

「うん。たくさんあるから。」

私はアイロンを借り、ワッペンを付けてあげた。
二人は大喜びしてくれた。

キララは部屋に戻るとマリナとミクに見せびらかしていた。
ミクは羨ましがり、マリナは
「全然可愛くないし、下手くそ。」
そう言い興味の無い素振りを見せた。

「はい、ミク。ミクのも作ってあげたよ。」
ミクは手作りの給食袋を大喜びしてくれた。

「はい、マリナにも。」
あまりマリナにはあげたくは無かったが、仲間ハズレは可哀想だからとりあえずマリナにもあげた。

マリナは、困ったような顔をしたけど
「使うか分からないけど…」
と受け取った。

マリナの分も作って良かったと思った。



翌日、みんな給食袋を持って学校に行った。
いつも学校に行くのが嫌そうなマリナやユカもこの日は楽しそうだった。
私もまだ慣れない学校だけど行くのが楽しみだった。
私は怪我が治るまで休んでいた。

ユカが泣きながら帰ってきた。理由を尋ねるとユカを慰めていたキララが
「ユカが…給食袋を作ったって言ったら、嘘つきって言われて…私がユカが作ったんだよって言ったら、ユカの給食袋を女子がハサミで…」
ユカは声をあげて泣きだした。

するとそれを聞いていたマリナは自分の給食袋を差し出し
「これ、あげる。」

「マリナちゃんのじゃん…」

「いいよ。あまり気に入って無かったから。」

私は少し傷ついたが
「マリナのはマリナのだから。マリナの名前も刺繍してあるし…ユカ、袋は?」
と尋ねると
「これ…」

袋は真っ二つに切られていた。
「大丈夫。直せるから。泣かないで。」


私は夕食後に布テープで切れた袋を繋げてみると
「あー、もっと可愛くなった。」
私が袋を渡すとユカはやっと笑顔になった。

自分の袋をユカにあげようとして、マリナは本当は優しい子なのかも…じゃなければ本当に要らなかったのかも。

でも笑顔になったユカを見て私は良かったと思った。
私以上に辛い想いをしてきた子たちには、悲しい想いはしないで欲しかった。





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