この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
POISON 〜プワゾン…毒
第3章 アリサでいる事
神崎さんが施設長に挨拶に行くと言うので、一緒に事務所を出て、神崎さんの車に乗った。
大きなワンボックスの車だった。運転席と後部席の間はガラスがあり、シートは革張りで床はムートンの絨毯が敷かれていた。
「うちのブランドのコンセプトは、『あなたの本当の優しさと強さを引き出そう。輝く人になれるから。』僕が君を選んだのは…本当言うと直感なんだ。ははは。大丈夫。君なら。宜しく頼むよ。」
「は…はい。」
「それから、これ。使って。これから無いと不便だから。」
神崎さんはスマホを私に渡した。
「い…いいんですか?」
「もちろん。あ…僕の連絡先は入れておいたから。」
「は…はい。ありがとうございます。」
私は嬉しかった。
スマホを渡された事も嬉しかったが、仕事を貰えて進路を決めるきっかけがあったのが何より嬉しかった。
「暫くは週末は忙しくなるから。あ、金曜日は学校が終わったら迎えに行くから、準備しておいて。」
YK'zは世界的にも有名なファッションブランドで、パリコレにも参加しているのだ。
そのモデル?パリコレモデル?いきなり?
「あ…あの、本当に私で?」
「自信無いの?」
「いえ…今はまだ分からないけど…自信がもてるように努力します。」
「よく言った。偉いぞ。」
そう言って神崎さんは、私の頭を撫でた。
施設に着くまで神崎さんと沢山話した。
でも、何故か自分の過去の事は話せなかった。
父親はわからないこと。母親は愛人になっていたこと。その愛人に犯されたこと。母親はネグレストになったこと。そして自殺したこと。お金を援助してもらうために、セックスをしていたこと…そんな事は言えなかった。
大きなワンボックスの車だった。運転席と後部席の間はガラスがあり、シートは革張りで床はムートンの絨毯が敷かれていた。
「うちのブランドのコンセプトは、『あなたの本当の優しさと強さを引き出そう。輝く人になれるから。』僕が君を選んだのは…本当言うと直感なんだ。ははは。大丈夫。君なら。宜しく頼むよ。」
「は…はい。」
「それから、これ。使って。これから無いと不便だから。」
神崎さんはスマホを私に渡した。
「い…いいんですか?」
「もちろん。あ…僕の連絡先は入れておいたから。」
「は…はい。ありがとうございます。」
私は嬉しかった。
スマホを渡された事も嬉しかったが、仕事を貰えて進路を決めるきっかけがあったのが何より嬉しかった。
「暫くは週末は忙しくなるから。あ、金曜日は学校が終わったら迎えに行くから、準備しておいて。」
YK'zは世界的にも有名なファッションブランドで、パリコレにも参加しているのだ。
そのモデル?パリコレモデル?いきなり?
「あ…あの、本当に私で?」
「自信無いの?」
「いえ…今はまだ分からないけど…自信がもてるように努力します。」
「よく言った。偉いぞ。」
そう言って神崎さんは、私の頭を撫でた。
施設に着くまで神崎さんと沢山話した。
でも、何故か自分の過去の事は話せなかった。
父親はわからないこと。母親は愛人になっていたこと。その愛人に犯されたこと。母親はネグレストになったこと。そして自殺したこと。お金を援助してもらうために、セックスをしていたこと…そんな事は言えなかった。