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POISON 〜プワゾン…毒
第4章 サクラになる

コレクションの当日、私は吐きそうなくらい緊張していた。
神崎さんは昨夜は戻っていないようだった。
私はフロントに片言の英語でタクシーを頼み、会場までタクシーで出掛けた。
舞台裏は、戦場のようだった。
人が走り、大声で話し、物があちこちに散乱していた。
私は準備をはじめた。
化粧が終わり、私の…私の履いて出る靴が無い。
私は探し回ったけど、見つからなかった。
あちこちで紛失物が出たり、モデル仲間たちが足を引っ張り合っているのを目の当たりにしたのだ。
なんて酷い…
「私は…私はYK'zが好きです。愛しています。だから多くの人にこのブランドを知って貰いたいんです。そして、こんな素敵なファッションで素敵になって欲しいんです。YK' zを先頭になって応援しているのが私たちモデルだと思うんです。創始者の神崎雄一さんが、苦労して作ったブランドです。そして、洋子先生が守り、神崎智さんがまた守っていくんです。そういう、素晴らしい繋がりを私たちも一緒に守れたら素敵じゃないですか。普段はライバルでも今は…今は同士じゃないですか?お互いにもっと素晴らしいものを作ろうとしないの?素敵な人に素敵な物を着て欲しい…このYK'zのコンセプトだし…」
私は何を叫んでいるんだろう…
誰も聞いてないし…
私は深呼吸をし、とりあえず洋服を着た。準備をしていると隣に靴が置かれていた。
勘違いだったのか…
いや、違う。何度も見た場所だ。
誰かがそっと置いてくれたんだ。
安堵し、靴を履き、舞台袖で出番を待っていた。
さぁ、私の番だ!
神崎さんは昨夜は戻っていないようだった。
私はフロントに片言の英語でタクシーを頼み、会場までタクシーで出掛けた。
舞台裏は、戦場のようだった。
人が走り、大声で話し、物があちこちに散乱していた。
私は準備をはじめた。
化粧が終わり、私の…私の履いて出る靴が無い。
私は探し回ったけど、見つからなかった。
あちこちで紛失物が出たり、モデル仲間たちが足を引っ張り合っているのを目の当たりにしたのだ。
なんて酷い…
「私は…私はYK'zが好きです。愛しています。だから多くの人にこのブランドを知って貰いたいんです。そして、こんな素敵なファッションで素敵になって欲しいんです。YK' zを先頭になって応援しているのが私たちモデルだと思うんです。創始者の神崎雄一さんが、苦労して作ったブランドです。そして、洋子先生が守り、神崎智さんがまた守っていくんです。そういう、素晴らしい繋がりを私たちも一緒に守れたら素敵じゃないですか。普段はライバルでも今は…今は同士じゃないですか?お互いにもっと素晴らしいものを作ろうとしないの?素敵な人に素敵な物を着て欲しい…このYK'zのコンセプトだし…」
私は何を叫んでいるんだろう…
誰も聞いてないし…
私は深呼吸をし、とりあえず洋服を着た。準備をしていると隣に靴が置かれていた。
勘違いだったのか…
いや、違う。何度も見た場所だ。
誰かがそっと置いてくれたんだ。
安堵し、靴を履き、舞台袖で出番を待っていた。
さぁ、私の番だ!

