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第4章 サクラになる

窓の外がなんとなく蒼く感じて時計を見ると午前5時だった。
神崎さんは、シャワーを浴びていた。

ちゃぶ台に置かれた神崎さんの腕時計とスマホに目をやると、ラインのメッセージがチカチカと動いていた。
仕事用のスマホ…急用かな？と思い見つめていると、奥さんからだった。

私は悲しい気持ちになっていた。

昨日見た奥さんはとても綺麗だった。
元モデルで某有名大学のミスキャンパスのグランプリになった人。

私はロフトに上がり、布団に潜り込んだ。

シャワーを浴びて戻ってきた神崎さんは、そのまま服を着て帰って行った。

私は涙が溢れ出していた。

今日のパーティー…行けない…奥さんは今日も来るだろう…

愛してるって…
私が辛い想いをしているのに、それでも愛してるの？

奥さんがいても…好き…嫌いになれたらいいのに…


どうしようもない気持ちに私は涙が止まらなかった。