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POISON 〜プワゾン…毒
第4章 サクラになる

「神崎さん、お父さんはどんな人だったの?」
パーティー会場から少し離れたホテルに神崎は部屋を取っていて、私と部屋で落ち合ったのだ。
この日の神崎さんはパーティーでもみんなに賞賛され、上機嫌だった。
「オヤジ?オヤジは…デザイナーとして忙しい母親の代わりに、よく僕たちの面倒を見てくれたよ。家事はお手伝いさんがしてくれたけど、学校行事にはちゃんと来てくれたし、勉強もよく見てくれたよ。」
「そうなんだ…悪いことをして叩かれたりした?」
「いや、オヤジは手をあげないよ。言い聞かせられたよ。厳しくね。でもその後はいつも抱き締めて頭を撫でてくれたよ。」
「そ…う…素敵なお父さんだったのね。」
「最高だよ。僕もあんな父親になりたいよ。」
私は吐き気がしてきた。
表と裏の顔が違うんだ…
あの男と出会ってしまい…
それも社長…
あの頃のような辛い空気が私を覆ってしまいそうだった。
パーティー会場から少し離れたホテルに神崎は部屋を取っていて、私と部屋で落ち合ったのだ。
この日の神崎さんはパーティーでもみんなに賞賛され、上機嫌だった。
「オヤジ?オヤジは…デザイナーとして忙しい母親の代わりに、よく僕たちの面倒を見てくれたよ。家事はお手伝いさんがしてくれたけど、学校行事にはちゃんと来てくれたし、勉強もよく見てくれたよ。」
「そうなんだ…悪いことをして叩かれたりした?」
「いや、オヤジは手をあげないよ。言い聞かせられたよ。厳しくね。でもその後はいつも抱き締めて頭を撫でてくれたよ。」
「そ…う…素敵なお父さんだったのね。」
「最高だよ。僕もあんな父親になりたいよ。」
私は吐き気がしてきた。
表と裏の顔が違うんだ…
あの男と出会ってしまい…
それも社長…
あの頃のような辛い空気が私を覆ってしまいそうだった。

