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炎の薔薇
第2章 デート
「いつか、深夜にチャット部屋に行ったら、旦那から暴力受けている人が来とって、茜ちゃん一生懸命相談に乗っていたやろ。
女に暴力振るう男は最低や、あなたが悪くて殴られるんじゃなくて、その男が弱いからそういう卑怯な手段であなたより優位に立とうとしているだけ。
あなたは心や体がいっぱい傷ついている。
逃げなきゃダメ。
ここじゃなくて、信頼出来る人に相談しなきゃ、いつまでも生地獄が続くって説得していたやん。
ずっと見ていてな、真剣に心配している気持ちや茜ちゃんの優しさが文字で溢れとった。
あぁ、こんなバーチャルな世界にも格好いい女(ひと)おるんやなって感激したんよ。
誰かの為に熱くなるなんて、リアルでも早々ないやろ?
みんな自分でいっぱいいっぱいで、人にかまけていらんないギリギリの中を生きてるんとちゃう?
でも、茜ちゃんはギリギリの中でもちゃんと手を差し伸べる人やって思った。
俺も救われた一人なんや」