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炎の薔薇
第2章 デート

「あの時、和也さんも『自分を大切にせなあかん。もうこれ以上傷つかんでいいから』ってログを打ったよね。
私もね、和也さんは人の気持ちが分かる人なんだと思ったよ。
素敵な人だって」


「そうでありたいね。茜ちゃんにはそう思って貰えるようにさ」


 人の気持ちが分かる人だから、心にいっぱい罪悪感を持ちながらも、自分の弱さを押し切って私を追いかけたんだよね?

 嬉しいと思いながらも、有頂天にはなれない。


 それが不倫の恋


 私は少し狡くなった。

 どこからどこまでが不倫なのか、ラインはハッキリしない。

 既婚者が異性と食事しただけでも不倫に値するのかもしれない。

 だが、まだそれは入り口に過ぎないのではないのか?

 体を合わせて愛を囁いたら立派な不倫になるだろう。

 あなたの理性がどこまでその誘惑に勝てるのか、私はしっかり見届ける。

 

 むやみに摘まれないように、プライドという名の棘で自分を守ったの。

 


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