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炎の薔薇
第8章 甘く切なく……
私はプレゼントを暫く眺めていた。
ペンダントトップが薔薇のモチーフになっているプラチナのネックレス。
「お友達は奥さんに買っていったのよね?」
私はわざと意地悪な事を言う。
「あっ、奴は愛妻家なんやな。ダイヤのネックレスを買うてたよ」
「和也は私にプレゼントしてくれるのね」
「喜んでくれて似合う人にあげた方が宝石も嬉しいやろ。
女性にこんなもの贈る日がくるなんてな……
プレゼント出来る相手が居るっていいもんやね」
涙が溢れた。
意地悪したから泣いてるんじゃないのよ。
幸せ過ぎて嬉しくて泣けてくるの。
「茜……どないしたんや?」
心配そうな顔で私を見るあなた。
私は何であなたの奥さんじゃないの?
あなたの為に出来る事を毎日考えて、あなたを愛する日々を送り、あなたが不倫なんてする暇がないくらいあなたに興味を持ち、あなたの為に生きる私でいたい。
あなたを幸せにしてあげたい
本気にさせないで
あなたが欲しくて堪らなくなるじゃない!