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滲む墨痕
第4章 一日千秋
ぷくりと膨れる淫芽を中指で小刻みに震わせながら、きつく結んだまぶたの裏で自身を扱(しごく)藤田の姿を思い浮かべる。
「あ……昭俊さんが、自分で……」
『想像しているの?』
「んっ、う、ん」
『いけない人ですね』
「……昭俊さんだって」
『うん、僕も想像している。潤さんが自分でしているところ。今どういう状態ですか』
「あふっ……ん……」
『潤さん。ちゃんと答えて』
口調こそ乱れていないものの、その低い声が湿り気を帯びているのがわかる。
「私っ……す、すごく、濡れて……」
『ああ、うっ……ん』
彼の声が途切れた。色っぽい余韻は、あの野生的な濃い眉が悩ましげに寄せられているさまを思わせる。