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官能書道/筆おろし
第2章 想浴
 涼子の指がゆっくりと下に降りてくる。
 下腹部を撫でまわし、柔らかな繊毛に指をからめて、さわさわと梳き上げる。

(ああ、そんなことしちゃ、いけないよ、涼泉先生っ)

 しかし、澄夫の制止も聞かず、涼子の指先は股の間に潜っていく。

「ああン……」

 指が戯れる。
 シャワーの音に混じって、くちゅっ、くちゅン、といやらしい音が響きはじめた。

「気持ち……いいわ……」

 蕩けるような声で涼子がささやく。

(もう駄目だ)

 澄夫は怒張を握りしめたまま、いても立ってもいられなくなった。
 あらぬ淫想に焚きつけられた劣情に、もう後片づけどころではない。

 階下に行って、浴室を覗かなくては収まりそうもない。
 そんな自分にやり切れない思いを抱きながらも、十七歳のたぎるような性欲は、それを無視して暴走する。

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