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官能書道/筆おろし
第2章 想浴
(筆を洗うためと称して、脱衣室に入ろうか)
いや、あまりに不自然だ。
いつもはキッチンの流しを使っている。
いくら脱衣室に洗面所があるとはいえ、涼子がシャワーを浴びているのがわかっていながら、わざわざ浴室ブースに入るのはわざとらしい。
そのとき、思い出した。
(そうだ。たしか物干し場から……)
涼子の家は一階の屋根の上に張り出して物干し場があった。
昔の日本家屋によくあるスタイルだ。
涼子の父の代からの家で、一部は洋風にリフォームしたものの、二階の廊下から出るベランダ状の物干し場はそのままだった。
そこから身を乗り出すと、建屋から突き出た形の浴室の窓が見えたことを思い出す。
そう思うと、もう自分を止めることができない。
(見つかると大変なことになる)
わかっていても、足がかってに廊下を進む。
いや、あまりに不自然だ。
いつもはキッチンの流しを使っている。
いくら脱衣室に洗面所があるとはいえ、涼子がシャワーを浴びているのがわかっていながら、わざわざ浴室ブースに入るのはわざとらしい。
そのとき、思い出した。
(そうだ。たしか物干し場から……)
涼子の家は一階の屋根の上に張り出して物干し場があった。
昔の日本家屋によくあるスタイルだ。
涼子の父の代からの家で、一部は洋風にリフォームしたものの、二階の廊下から出るベランダ状の物干し場はそのままだった。
そこから身を乗り出すと、建屋から突き出た形の浴室の窓が見えたことを思い出す。
そう思うと、もう自分を止めることができない。
(見つかると大変なことになる)
わかっていても、足がかってに廊下を進む。