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官能書道/筆おろし
第2章 想浴
 薄暗い夕闇のなか、浴室の窓で四角く囲われた情景は、そこだけがほの明るく光って、幻想的な舞台のようだった。

「くうぅッ」

 昂奮のあまり、食いしばった歯の間から呻き声が洩れる。

 もちろん、妄想のように、涼子がオナニーをしていたわけではない。
 しかし、シャワーを裸身にかけながら、うっとりと眼を細めている表情が窓から見えただけで、澄夫のペニスはぎんぎんに硬くなった。

 そして乳房の先端の乳首。

(おおおっ!)

 浴室の白い照明のなか、白い乳房がたわたわと揺らいでいる。
 湯けむりでソフトフォーカスがかかっているようだ。

 そのなかで、乳首だけがくっきりと赤い。
 想像を超えた美しさだった。

 その鮮やかに赤い乳首を、眼を血走らせて凝視する。
 忘れてなるものかと、網膜に焼き付ける。

(が、我慢できないよ)

 澄夫はたまらずジッパーをおろす。
 そそくさと、勃起しきった欲情肉をつかみ出した。

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