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官能書道/筆おろし
第3章 双鉤
「感じるの?」

 涼子が眉を上げて訊ねた。

「は、はい……」

「動いちゃだめよ」

 そういうと、涼子は指先でジッパーをつまんで、ゆっくりと下ろしはじめた。

「先生……」

「黙ってるの」

 静かな和室に、ジジジッという金属音がやけに大きく響く。
 澄夫が見下ろす前で、ジッパーは下まで降ろされてしまった。

 隙間からボクサーブリーフのグレーの生地が見える。
 股間はちょうど涼子の顔の前だ。
 ペニスは緊張と困惑に、ぴくぴくとおののいていた。

 緊張のあまり、思わず肛門に力を入れてしまう。
 勃起したペニスがピクンとはねあがるのが、ぴったりした下着の布を通してはっきりわかった。

(ああっ、涼泉先生の前なのに……)

 澄夫はあせった。
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