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愛里 ~義父と暮らす小学六年生~
第5章 教室での『はじめて』
「じゃあ、パンツ脱いじゃおうか?」
「え…?」
「パンツ。脱いで」

 当然のような口調で言われて、愛里は理解が追い付かなかった。最近、愛里の理解を超えた羞恥が立て続けに体に刻まれている。
 今日もまた、幸彦は自分を限界を超えたところまで辱めるつもりだ。

 成す術もないが、何をされるのかが分かってしまう。
 経験だけが増えていく。

 しかしまだ、愛里は知らない。もっともっと恥ずかしいことがある、ということを。

「自分で…脱ぐの?」

 今まさに、それをさせられようとしている。

 愛里は幸彦との入浴の時以外、自分から体を見せたことがない。男の前で自ら脱いだことはない。常にされるがまま、犯されるがままにされてきた。

 自分で脱げ、と言う。しかも学校で…

「そうだよ」

 言うことを聞かないとどうなるか。きっと想像もつかない酷いことをされる。
 ぶるっと体を震わせて、ショーツのゴムを掴んだ。

 椅子に座ったままの愛里が尻を浮かせた。いつもなら何も考えずに出来ることが、上手く出来ない。怖いからか恥ずかしいからか、手が上手く動いてくれない。

 それでも懸命に動いた。

 パンツだけならまだ、誰かが来たとしてもスカートで隠せる。被害を最小限に抑えるには言うことを聞くしかない。

 少女が体で学んだ、悲しい経験だった。

 足から抜いたショーツは、ちらと見ただけでも大きな染みが出来ていた。ふわりとした手触りはなく、ぐっしょりと湿って少し重くなっているような気すらする。
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