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愛里 ~義父と暮らす小学六年生~
第6章 開花し始めた性の器
 はっと愛里が息を吸う。
 
 あの時だ…あの高校生とセックスした時からだ。

 全然気持ちがよくなかった。確かに私は濡れていた。でも、それは男を迎え入れるための体の生理的な反応に過ぎない。

 しかし、そうなった後は強烈な快感という名の刺激を与えられるのを愛里の体はよく知っている。
 高校生の男子との行為の時は、それが全くと言っていいほどなかった。

 幸彦と比べてまさに大人と子供。テクニックも持続力も、大人に慣らされた愛里にとっては何も刺さらなかった。

 それからだ。体に小さな違和感を感じていたのは。

 それはセックスで満足を与えられなかった体の疼きだった。愛里が今まで否定し続けてきた性欲そのものだった。

 プールや観覧車で触られているうちに、愛里に気付かないまま体の中に充満していた性欲に火を点けられていた。

 愛里はそれに気付いた。気付いてしまった。
 それは愛里を愕然とさせた。

 …私、いつからこんな子に?

 泣きそうな気持でいっぱいになった小さな肩に、ぽんと手が置かれた。

 驚いて飛び上がりそうな愛里が振り向いた先には、メロンパンを手に持った幸彦が立っていた。
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