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愛里 ~義父と暮らす小学六年生~
第2章 ゴールデンウィーク。旅行一日目
「う…っ」

 強烈な刺激に掻き乱された頭がようやく少し動き始めた。頬が何かにもたれかかっている。そして、不快な何かが唇に触れている。

 硬くて熱い…

 はっ、と愛里が目を開けた。そして気が付く。
 幸彦の足の間に挟まれ、肉棒で唇を撫でられていることに。

「や…っ」

 慌てて起こそうとする体を押さえつけるように、頭に幸彦の手が乗せられている。
 いつもは頼もしく繋ぐと嬉しいその手が、大きな壁のように自由を奪う。

「ベロを出してごらん」

 その手とは裏腹に優しい声で幸彦が言う。それが何か怖い。有無を言わさぬ強い意志が感じられる。

 足の間で愛里が小さく首を振る。

「出して」

 もう一度言われ、顎が掴まれた。決して強い力ではないから痛みはない。なのに、その手は逆らうことを許さない動きで愛里の口に指を忍び込ませる。口の中で小さな舌が弄ばれる。

「ベロを出して」
 
 三度目。同じ言葉。余計な言葉が含まれていない分、逆らうことは出来ないのだと愛里は悟った。恐る恐る舌を出す。

「うん、もう少し出せるよね」

 言われるがまま、舌を伸ばす。下唇が隠れるくらいまで。

 そして頭が押される。幸彦の足の付け根に向かって。愛里は目を閉じた。目の前には縮れた陰毛と、見るのもおぞましいような男性器。この後何をされるか、想像がついてしまった。

 だから、絶対に見たくなかった。
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