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魔法使いの誤算
第3章 /3
今回椎名さんに紹介された商品は、韓国原産のハンドクリームとラスベガスで最近流行っているお菓子の香りをイメージしたリップクリームの二つだった。
まず最初にハンドクリームを試しに使用してみた。
牛乳パックを模った箱が目を惹き中高生ウケしそうなデザインで、ハンドクリーム本体は真っ白なチューブに牛柄があしらわれている。
香りはミルクで、甘かった。
塗り心地は少しサッパリし過ぎていて保湿効果が弱い気もした。
卯月さんにも相談するが、自分的には今回で終わりにしたいと言うのが正直なとこだった。
次に俺はお菓子の香りをイメージしたと言う全4種類のリップクリームの香りを嗅いでみた。
直接塗るわけにもいかないので、リップクリームは香りだけを確認した。
まず一つ目はコットンキャンディの香りをイメージしたリップクリームを嗅いでみた。
感想は、ただ甘い匂いがしただけ。
二つ目はキャラメルをイメージした香りだ。
キャラメル独特の砂糖が焦げたような香りとバニラっぽい香りが大人の雰囲気を醸し出していた。悪くはない。
三つ目はラズベリーアイスクリームをイメージした香りらしいが、そもそもラズベリーアイスクリームがどんな香りなのかピンとこない。
嗅ぐだけ嗅いでみたが、やっぱりピンとこない香りだった。
甘酸っぱい以外に感想が見つからなかった。
そして最後の香りはバナナクレープをイメージした香りだった。
資料を読んで一番目を惹いたのがこのバナナクレープの香りをイメージしたリップクリームだった。
今までケーキやアイスクリームと言った香りはあったが、クレープの香りは見た事も聞いたこともなかったから興味が湧いた。
そして何より、バナナクレープは夕日の好物に入るスイーツだから個人的にテンションが上がった。
自分の単純さに呆れるが、夕日が自分の中で第一優先で一番だから仕方がない。
バナナクレープの香りをイメージしたリップクリームのキャップを外し鼻に近づけて驚いた。
物凄くバナナの香りが強く、バナナクレープと言われて納得出来る程完成度が高かった。