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母さんをモノにしちゃった僕
第5章 第三の男
僕が母さんの心も体もモノにしてから数日後、あの男が我が家にやって来たのだった。

男の名前は八代泰造。

父さんと同じ会社に勤めている同僚だった。

八代は父さんと同期の入社らしく、互いの結婚式にも出席し合った仲の良い同僚であり、ライバルだった。

僕はよく覚えていなかったのだが、我が家にも何度か来た事があるらしく、母さんもよく知っている人物だった。

その八代がある日突然我が家にやって来たのだった。

「ご無沙汰しております」

「こちらこそ、いつも主人がお世話になっております」

八代と母さんは玄関先で丁寧に挨拶を交わしていた。

母さんが八代をリビングに通し、テレビを観ていた僕を八代に紹介した。

「こんにちは」

「おう、マモル君か・・?大きくなったな。今は中学生かな?」

八代は身長が180cm位ありそうなナイスミドルだった。

「今日は八代さんにお夕食をおすすめしたから」

母さんは僕にそう言って、八代にソファをすすめた。

「お父さんがいなくて寂しくないかい?」

八代は僕の隣に腰を下ろしながら話しかけてきた。

「もう慣れました」

僕は愛想笑いしながら答えた。

「アハハ、そうか。でも君は男の子なんだから、お母さんをちゃんと守ってあげないとな」

八代は馴れ馴れしく僕の肩を叩いてきた。

「どうぞ、今夕食の準備をしますので・・」

母さんが瓶のビールとコップを運んできた。

「いやあ、すみませんね」

八代は恐縮したように頭を下げた。

この男は何をしに来たのだろう?

単なる挨拶だけ・・?

我が家に来た理由はわからなかったが、とにかく夕食は食べていくらしかった。

「僕、勉強があるので・・」

僕は母さんが夕食を作り終えるまで2階の自分の部屋にいる事にした。

「そっか、頑張れよ!」

八代が、また馴れ馴れしく声をかけてきた。


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