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人工快楽
第1章 香苗と真央
 実際、膨らんでゆく自分のお腹への期待しかないお母様にとっても自分を陵辱するのが霧島祐介である必要はなく、出産するまでの間自分に快楽を与えてくれるものならば何でも良かった。

 そう、自分が望む本当の快楽は、このお腹が膨らみきった後にやってくるであろう強烈な痛みにある、と。

 壊れた精神で、肉体快楽のことしか思考できない本能で、どろどろに蕩けきった脳味噌でお母様はきっと喜々として願い続けたに違いない。

 コレハ、キモチイイコト。

 ハヤク、オオキク、ナアレ。

 モット、モット、オオキク、ナアレ。

 モット、キモチイイ、ナアレ。

 そして妊娠してから十月十日。

 願い通りに順調に大きく膨らんだお腹を揺らしながら産婦人科医に犯されている最中に、お母様は激しい陣痛に見舞われて破水した。

 臨月を迎えた妊婦を犯すのが大好きな産婦人科医は驚喜としながら羊水にまみれたペニスを引き抜いて、お産の準備に取りかかる。

 助手を呼び、道具一式を揃え、霧島祐介に連絡を入れた。

 陣痛の苦しみがお母様を襲う。

 苦しみは快楽。

 口から涎をだらだらと垂れ流し、泣き喚きながら嬉しそうに歓喜の嬌声をあげていた。

 ぱんぱんに張った乳房の中央で硬く勃起して突出した黒ずんだ乳首の先端からは母乳が滴り、広げられたおまんこからは羊水と愛液が止めどなく溢れる。

 拘束された身体はビクンビクンと痙攣し続けながらのたうっている。

 そして、ついにその時が訪れる。

 待ちわびた陣痛の苦しみ、出産の痛み。

 お腹の赤子が排出されて臍の緒が切断されるまで繰り返し続く快楽の始まりだ。

 部屋中にお母様の歓喜の喚き声が響く。

 産婦人科医と助手は、自分達も気が触れたのかと錯覚するくらい異常な空間にいたと後に語っていた。
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