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S級有害図書
第6章 「橋下芽生の場合」
 それからの私の人生は諦めの人生になった。
何をするのにも本気になることはなく、ただただ何もない日々を送っていた。週に数回、父とのあの行為を除いては・・・。
学校帰りに車椅子での買い物を終えると、もう日が紅く傾いていた。遅くなるとまた父に怒られる。その先にあるのはあの行為だ。普段は避けている繁華街を抜けて近道する。バイトしている近所の大学生が、最近やたらとモーションをかけてくるからだ。そして今日も彼等に声を掛けられる。
「ねえ、今日こそ俺たちに付き合ってよ」
「君と一度、お茶してみたかったんだよね」
「これからどう?三人でカラオケとか」
「父が家で待ってるんで・・・」
「そんなの俺が後で一緒に謝ってあげるよ」
男たちは車椅子を後ろから押して、強引に芽生を連れていく。
「困ります、そんなっ」
「いいからいいから」
正直、父と二人きりのあの家に戻りたくないのもあり、私は二人の男性にカラオケボックスに連れていかれた。それが後になって後悔を生むことになるとも知らず・・・。

 あれ?
どうやら私はお酒を飲まされて酩酊したようだ。床には衣服が散乱し、中には私の制服もある。下着の上から誰かの手に胸を揉まれている。つま先を舐めまわされる感触もある。周囲を見回すと、カラオケボックスの薄暗い室内で、パンツ一枚の男性二人に囲まれ、私はスリップの下着姿を晒しているのだ。
「・・・いや・・・やめて」
「あれ、起きちゃったのか」
「お前が激しくやり過ぎなんだよ」
背後から私の胸を揉んでいる男性が、私の肩から下着のストラップを下ろしていく。
「・・・やめて・・・大声出しますよ」
「無駄だよ。外まで聞こえやしないって」
音楽が大音量で流されていて、確かに助けは呼べそうもない。まだお酒が残っているのか、足だけでなく身体の自由がきかない。ピンク色のスリップを胸元から降ろされ、両胸の乳首が男性たちの視線に晒される。
「・・・いや・・・見ないで」
「まだ中学生だっけ。小さいけど、可愛いおっぱいだな」
男性の指先が私の乳首に触れる。胸の先から快感が頭の中を突き抜ける。
「あっ、いやっ」
「感じるだろ。酒と一緒にアレ飲ませたから」
「おい、ネタばらしすんじゃねえよ。アレはちょっとヤバいんだから」
「あ、悪りぃ」
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