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S級有害図書
第1章 「篠原朋子の場合」
 気がついたら、私は全裸のまま布団の中にいた。気を失ったらしい。私は兄に凌辱され、ついには犯されたのだろうか。現実感のない現実が私の身体と心を破壊して行く。
 窓からは明るい日差しが差し込んでいる。兄はすでに出かけたのか、部屋には私一人だった。私は裸のまま布団から出て、シャワーを浴びた。兄に舐めまわされた乳首やあそこにこびり付いている兄の粘液を綺麗に洗い流したかった。恥ずかしかった。悔しかった。
湯船に浸かり、私は泣いた。次から次へと涙が溢れてきた。私の嗚咽はいつまでも止まる事はなかった。

 露天風呂の入り口の扉が、スッと開いた。腰にタオルを巻いただけの兄が入ってくる。

「お邪魔するよ」

私は慌てて、側にあった小さなタオルで身体を隠す。当然、隠し切ることはできず、胸と股間を隠すだけで精一杯だ。

「そんな目で見るなよ。兄妹なんだからいいだろ」
「でも・・・」
「固いこと、言うなって」

洗い場で立派な筋肉のついた身体を洗い始める兄。

「・・・」

私は湯船から出ようと、タオルで身体を隠したまま、そっと立ち上がる。

「もう上がるのか?」
「きゃっ!」

私は兄の視線を避けるように湯船に身体を沈める。兄がこっちを見てる限り、裸を晒すことになるので、湯船からは上がれない。露天風呂だからか、設定温度はかなり高めで、長湯するとのぼせてしまいそうだ。体を流した兄が立ち上がり、近づいてくる。タオルで隠れている兄の股間が膨れ上がっている。私は近づいてくる兄から逃げるように、広い浴槽の隅へ移動する。兄は湯船に浸かりニヤニヤ笑いながら、裸の私を舐めるように見つめている。
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