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地味子が官能小説を書いたら
第12章 プロローグ
(う……ん……)
少し眠ってしまった。
(今、何時だろう?)と思ったが、スマホはどこにあるか分からない。
暗がりに目が慣れてくると、ベッドの下に服が散乱しているのが分かった。
私は今、文剛の部屋で、彼のベッドの中にいる。
(この部屋って、時計はないのだろうか?)少しだけ頭を浮かせて、キョロキョロしてみる。
「う~ん……どうかした?……」
「あ、ごめんなさい、起こしちゃった?」
「いや、大丈夫」
「今、何時かなって」
「アレクサ、いま何時?」
「タダイマのジコクハ、ゴゼン イチ ジ デス」機会音が静まり返った部屋に響いた。
「え? いまの、何?」
「アレクサといって、声で反応してくれるデバイスだよ」
「へ~、便利なものがあるんだね、あ、腕、辛くない?」
私は今、文剛の腕を枕にしている。
「平気だよ」そう言うと、文剛は私を引き寄せて唇を重ねてきた。
吉祥寺駅で文剛の胸に飛び込んでから、何度目のキスだろう。
私は、すっかりキスがお気に入りになった。
「花音ちゃん、けっこう出血してたけど大丈夫?」
「うん、もう痛みはない。まだお腹の下の方が変な感じだけど」
「正直、どこまで入ってくるんだろうって、少し怖かった」
「ごめんね、僕が上手にできないから、あまり濡れてなかったし、痛かったよね」
「あはは、確かに痛かったけど、わたし少し大げさに騒いだかも」
文剛は、私を抱きしめ「花音ちゃん、好きだ」とつぶやいた。
「ねえ、もっと言って、文剛君がちゃんと言ってくれなかったから拗れたんだからね」
「あはは、そうだね、どこから拗れたんだろう?」
「文剛君が、私に『好きな人がいる』って言ったあたりからだよ」
「あの時、ストレートに言ってくれたら良かったのに」
「怖かったんだ、もし告白することで、友達関係まで終わってしまうんじゃないかって……だから言えなかった」
「それに、もし告白してたら、花音ちゃんはOKくれた?」
「あ、ごめ~ん、その時はまだ、文剛君のことを完全に好きにはなってなかった」
「そう思ったよ、だって、僕が好きな人と仲良くなれるように協力するって言うんだもん」
「これは完全に脈なしだって、凹んだもん」
「えへへ」
と照れ笑いしたが、私には目をそらしてはいけない事実を確認する必要がある。
少し眠ってしまった。
(今、何時だろう?)と思ったが、スマホはどこにあるか分からない。
暗がりに目が慣れてくると、ベッドの下に服が散乱しているのが分かった。
私は今、文剛の部屋で、彼のベッドの中にいる。
(この部屋って、時計はないのだろうか?)少しだけ頭を浮かせて、キョロキョロしてみる。
「う~ん……どうかした?……」
「あ、ごめんなさい、起こしちゃった?」
「いや、大丈夫」
「今、何時かなって」
「アレクサ、いま何時?」
「タダイマのジコクハ、ゴゼン イチ ジ デス」機会音が静まり返った部屋に響いた。
「え? いまの、何?」
「アレクサといって、声で反応してくれるデバイスだよ」
「へ~、便利なものがあるんだね、あ、腕、辛くない?」
私は今、文剛の腕を枕にしている。
「平気だよ」そう言うと、文剛は私を引き寄せて唇を重ねてきた。
吉祥寺駅で文剛の胸に飛び込んでから、何度目のキスだろう。
私は、すっかりキスがお気に入りになった。
「花音ちゃん、けっこう出血してたけど大丈夫?」
「うん、もう痛みはない。まだお腹の下の方が変な感じだけど」
「正直、どこまで入ってくるんだろうって、少し怖かった」
「ごめんね、僕が上手にできないから、あまり濡れてなかったし、痛かったよね」
「あはは、確かに痛かったけど、わたし少し大げさに騒いだかも」
文剛は、私を抱きしめ「花音ちゃん、好きだ」とつぶやいた。
「ねえ、もっと言って、文剛君がちゃんと言ってくれなかったから拗れたんだからね」
「あはは、そうだね、どこから拗れたんだろう?」
「文剛君が、私に『好きな人がいる』って言ったあたりからだよ」
「あの時、ストレートに言ってくれたら良かったのに」
「怖かったんだ、もし告白することで、友達関係まで終わってしまうんじゃないかって……だから言えなかった」
「それに、もし告白してたら、花音ちゃんはOKくれた?」
「あ、ごめ~ん、その時はまだ、文剛君のことを完全に好きにはなってなかった」
「そう思ったよ、だって、僕が好きな人と仲良くなれるように協力するって言うんだもん」
「これは完全に脈なしだって、凹んだもん」
「えへへ」
と照れ笑いしたが、私には目をそらしてはいけない事実を確認する必要がある。