この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
地味子が官能小説を書いたら
第3章 片思い
ランチというと、あれだ。昼食の事だ。

私はビデオを観たら帰るものだと思っていたから、昼食の事まで考えていなかった。


(どうしよう……お財布には2000円しか入っていない)


吉祥寺でランチを食べるとなると直ぐに2000円なんて飛んでいく。いや、2000円で済むのか?

適当な理由を作って、帰っちゃうか?


しかし、今後の事をまだ話し合っていない。そうだ、お店を限定すれば、例えばマックとか
……私は頭の中で電卓をピコピコと計算させる。


「本当は、どこかお店で食べたいんだけど、この付近って観光客が多くて、この時間は凄い混雑してるんだよ」

「そ、そうだね……」動揺を抑えつつ相槌を打ち、心の中では(マッーク、マッーク)と合唱していた。

「せっかく来てくれて、こんなものしかご馳走できなくて悪いんだけど、宅配ピザでも大丈夫かな?」


(え、ピザ?)


ピザと言えば、高校生の時、学園祭の準備で遅くなった時に担任が奮発して注文してくれたことがある。

生徒一人につき、一枚ずつしか食べられなかったけど、この世の中に、こんなに美味しいものが存在したのかと感動したのを覚えている。

上京して、自分でもフライパンで見様見真似で作ったことがある。生地にケチャップを縫って、玉ねぎとピーマンのスライスを乗せ、チーズをばらまく。

あれでも十分美味しかったけど、まさか、本物を食べる日が来るとは。



私は、興奮を抑えつつ、「うん、わたしピザ好きだし、よく食べてるから馴染みがあるものの方が助かるかな」

(嘘です、食べてません)


「良かった~、ごめんね、手際が悪くて」

「ううん、でも、二人でランチ食べるって初めてだね」と言ってしまって、私はまた後悔する。

これって、初めて~しました的な、記念日作りたがり女子がやることだ。

(またしても、わたしの馬鹿、馬鹿、馬鹿!)ああ~~~と心の中で頭を抱える。


「な、、なんだか記念日みたいだね」あはは、と笑う文剛。

今、彼は何を思ったのだろう?付き合ってもないのに、変な女、と思われただろうか?

私の心配を他所に、事態は進む。

「綾瀬さんって、どれが好きなの」と言って、文剛はタブレットの画面を見せる。宅配ピザのメニューだ。

(うわ!、こんなに種類があるのか?!)あまりの種類の多さに、私は戸惑う。




/130ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ