この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
地味子が官能小説を書いたら
第9章 モダンガール
---------- 【破】カノジョ⑥ ----------
初めてのアダルトビデオ撮影から、1か月以上が過ぎようとしていた。
紗栄子は、この間に二十歳になり、アダルトビデオへの出演は4作品を果たした。
そして、今日は5回目の撮影だ。
撮影場所には、杏果が運転する車で向かう。
杏果の愛車はミストグリーンのフィアット500、杏果が運転する様に、紗栄子はつい見とれてしまう。
移動中の車の中で、紗栄子は杏果に今日の撮影についての説明を受けていた。
「紗栄子ちゃん、今日の撮影なんだけど、ロケが入るから」
「ロケって、外で撮るんですか?今日って……どんな内容ですか?」
「一言でいえばナンパものかな、ただ、今日はコスプレして欲しいの」
「コスプレ~?コスプレしてナンパされるんですか?」
「コスプレと言っても、女子高生だけどね」
「ええええーーーー、今更、制服?」
撮影現場は、三軒茶のウィークイーマンションの一室。ロケはウイークリーマンションの周辺という事だった。
撮影現場へ着くと、既に立花、それにスタッフも揃っていた。
「紗栄子ちゃ~ん、相変わらず綺麗だし可愛いね~今日も頼むよ~」
「おはようございます、立花さん、よろしくお願いします」
「紗栄子ちゃん、これに着替えて、ヘアは処理してるわよね、もうチェックしないわよ」
(昨日、散々チェックしたくせにぃ~)
昨夜の情事を思い出し、紗栄子はまた、身体が火照る気がする。
紗栄子は、杏果と同棲を始めていた。昨日も散々杏果に可愛がられたばかりだ。
最近、アダルトビデオの撮影以外では男とセックスしていない。紗栄子にとっては撮影でのセックスは、あくまで『仕事』と割り切っていた。
その代わり、杏果に身も心も満たしてもらう。そういう関係を紗栄子と杏果は構築していた。
言われた通り、制服に着替えたのだが……
「も、杏果さん、これ……無理がないですか?」
鏡に映った自分をみて、紗栄子は(これじゃ下品なキャバクラ嬢だよwww)と心の中で笑う。
「紗栄子ちゃん、何時ものメイクじゃそうなるわよ」と杏果も笑う。
「任せて、女子高生にしてあげるから……その前に」
(あ、杏果さんの顔が近づく……)
チュッ。二人の唇が触れる。
「さて!」
杏果が自慢のメイクアップ力を発揮する。