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夏の終わりに
第12章 告白 ①
ヒュー……

哀しげな音がして、空に光の大輪が咲く。

下唇を甘く挟まれて、千里も同じように浩人の上唇を口で挟み返した。軽く触れ合っては離れ、また重なる。
繰り返される甘いキスに全身が疼き、千里は体をさらに擦り寄せる。


拝殿と森に挟まれた暗がりは人目から外れ、花火の見物客が二人の行為に気づくことはない。けれどいつか気づかれるかもしれない、誰が覗きに来るかもしれない。
不安が脳裏を掠め、それでも重なった唇を離せなかった。

「…は…ぁっ……ん……」

辺りが鮮やかな光に包まれ、歓声が上がる。

息をするのも忘れて、夢中でキスを交わす。

唇の感触が全身に伝わり、体がもっと強い快感を求めている。

「ん…っ……」

望みを叶えるように、浩人の舌が唇の中へと入ってきた。
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