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夏の終わりに
第14章 困惑
浩人はぎこちなくハンドルを操作し、赤信号で停まったところで千里へと視線を泳がせた。
後ろめたそうに戸惑う、その様子に千里は不安を覚える。
さっきのこと、ヒロ兄ちゃんは後悔してるのかな……ごめんって、言われたし……
考えただけで胸が苦しくなった。
拒絶してもしなくても、辿る道は同じなのだろうか。もしそうならば、正しい道はどこにあるのだろう。
もっといろんな経験を積んだら分かることなのかもしれないけれど、答えが見つかるまで待ちたくはない。
浩人のいない日常には、もう戻りたくなかった。
抱かれていた時の浩人の暖かさに、終わった後の優しさに、境内の中央で抱き寄せられた時の愛おしさに、千里はすがりつく。
「ヒロ兄ちゃんの焼きそば食べたいな……ダメ?」
浩人の戸惑いに気づかないフリをして、千里は呟いた。
後ろめたそうに戸惑う、その様子に千里は不安を覚える。
さっきのこと、ヒロ兄ちゃんは後悔してるのかな……ごめんって、言われたし……
考えただけで胸が苦しくなった。
拒絶してもしなくても、辿る道は同じなのだろうか。もしそうならば、正しい道はどこにあるのだろう。
もっといろんな経験を積んだら分かることなのかもしれないけれど、答えが見つかるまで待ちたくはない。
浩人のいない日常には、もう戻りたくなかった。
抱かれていた時の浩人の暖かさに、終わった後の優しさに、境内の中央で抱き寄せられた時の愛おしさに、千里はすがりつく。
「ヒロ兄ちゃんの焼きそば食べたいな……ダメ?」
浩人の戸惑いに気づかないフリをして、千里は呟いた。