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第15章 欲求

千里の肌がどれだけ柔らかく、どれほど手にしっとりと馴染むのか。

キスに拙く応えてくれる愛しさも、背中に回される手の優しさも、敏感に反応してしなる体の美しさも、きつく包み込んでくる膣の温かさも、欲望を打ちつける快感も……

知らなければ、もう一度千里を味わいたいと渇望することはない。

少し考えれば分かることだったのに。


より一層強い飢餓感に襲われて、体がずきずきと痛む。

千里の頭を支えるように抱き寄せ、舌を奥から絡め取って吸い上げた。もう片方の手で背中をまさぐり、スカートを捲り、ショーツの上から形の良い臀部を鷲掴みにする。


足りない。

この程度で、足りるはずがない。

それでも、止めなければ。
千里に触れるたびに想いを全てぶつけていては、いつか千里を壊してしまう……

浩人はもう一度強く抱きしめると、名残惜しくキスを繰り返しながら千里を解放した。