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夏の終わりに
第4章 沈黙
「喉渇いてるよな。なんか飲む?」

北森家の客間に荷物を置いてそっと溜め息をついていると、浩人が引き戸のところから顔を覗かせた。

「……っ、うん」

千里はビクリと肩を震わせて振り返る。声をかけられるとは思っていなくて驚いたのだけれど、浩人はそうは捉えてくれなかった。表情がくもり目が悲しげに細められる。

「あ……」

何か言わなければと言葉を探している間に、浩人は背を向けて去っていってしまった。
千里は再び溜め息をついて、きつく口を閉じる。

せっかくヒロ兄ちゃんが話しかけてくれたのに……

上手く話せなかった自分が情けなくて、千里は顔を覆って涙を堪えた。


ダイニングへ行くと、浩人はふたつ並べたグラスに麦茶を注いでいるところだった。
その隣に、手つかずの食事が用意されている。

千里は、再び「あっ…」と小さく呟いた。
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