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夏の終わりに
第2章 帰郷
北森浩人が朝遅くに起きてみると、家の中は静まり返っていた。
父親である康人は朝早くから仕事へ出て行くため、平日の今日、家にいないのは頷ける。しかし、いつもは忙しく家事をしている母親の美也子まで姿がなかった。
それでも一通り家事をこなした後のようで、テーブルには浩人の朝食が用意されていて、清潔な空気が室内を漂っている。
朝食と並んで置かれた手紙に気づいて、浩人はテーブルに近づいた。
お隣さんとこにでも行っているのかな。
欠伸を噛み殺しながら手紙を手に取る。
昨夜、浩人が帰ってきた時、美也子は千穂と電話で大事そうに話しをしていた。
だから、直接会ってその続きをしているのだろうと暢気に考えた。
どうしてもっ!とお願いされたその内容を教えてもらうのは、まだ少し後になりそうだ、とも。
父親である康人は朝早くから仕事へ出て行くため、平日の今日、家にいないのは頷ける。しかし、いつもは忙しく家事をしている母親の美也子まで姿がなかった。
それでも一通り家事をこなした後のようで、テーブルには浩人の朝食が用意されていて、清潔な空気が室内を漂っている。
朝食と並んで置かれた手紙に気づいて、浩人はテーブルに近づいた。
お隣さんとこにでも行っているのかな。
欠伸を噛み殺しながら手紙を手に取る。
昨夜、浩人が帰ってきた時、美也子は千穂と電話で大事そうに話しをしていた。
だから、直接会ってその続きをしているのだろうと暢気に考えた。
どうしてもっ!とお願いされたその内容を教えてもらうのは、まだ少し後になりそうだ、とも。