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 縛師-Ⅰ-告られてから『ごっこ』の終わりまで
第3章  ファーストキス
「Sはさ、でかい乳房に顔を埋めて喜ぶより、乳房揉んで女の子が良い気持ちになった顔を見る方が好きなんだよ」

「ほえー。初めて知ったよ、そんなこと。それと太ももの関係は何?」

「関係は無えな。たださ、健康的で日焼けして筋肉の締まった脚より、白くて少しモチッとした太ももに『淫秘』を感じる。その卑猥な感じが好きなんだな」

「インピって初めて聞くけど……いいよ何となく分かるから。ほんと、リョウってハッキリ言うよね。それに女子に良く思われようとしてないから傲慢だし」

 言いながら、スズは俺の視線がスズの短いスカートから出ている太ももを見ているのに気がつき、スカートの裾を押さえた。

「嫌だ。リョウの目線気にしたら、なんか気分がおかしくなってきた」

 スズは泣き笑いのような、少し切なさの混じった顔になる。

「好きになった変態さんに見られただけで感じ始める私って、もしかしたらもっと変態だよね……。 だから私決めたの。リョウの話しを聞かせて欲しい。言い憎いことなんだろうけど。私はちゃんと受け止めるから話して」
 

 スズは俺を教室の左隅、カーテンの隙間につれていく。
「覚悟を決めました。だからキスして」

 囁くように小声で言って、そっと目を瞑った。


 俺は左手でスズの後頭部を支え、右手で腰を引き寄せながら、唇に唇を被せておいて、舌で唇をなぞる。

 スズがくすぐったいのと恥ずかしさで思わず逃げようとしているのが、左手で支えている後頭部から伝わってきた。

 俺は後頭部をバスケットボールのように掴み、スズの身体を壁に押しつける。

 舌で歯をこじあけ、口の中に侵入した舌の先で口蓋の襞をなでまわした。


 スズはそのくすぐったさから逃げようと頭を振り回そうとしたがあきらめ、くぐもった声で何かを叫んだ後、刺激を身体全体で受け溜めることにしたようだ。
 ブルブルと震える感触が、押さえつけている俺の全身に伝わってきた。

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