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 縛師-Ⅰ-告られてから『ごっこ』の終わりまで
第3章  ファーストキス
 押しつけていた身体を離す。

 スズは「はあ」と息を吐き、涙を滲ませた目で笑いながら「ファーストキスがすごすぎる」と言って教員用の机に座り膝を抱えた。
 
「まだドキドキしてる。くすぐったくて逃げようとしても、掴まえられて逃げられない感じがSにされるキスなのかな。と思ったら感じてきた」

 立てた膝からスカートの裾が滑り落ちた。
  
「ねえ。さわっていいよ」
 スズは頬を赤く染めながら、組んだ足首の奥に白い三角を見せて、そう言った。
 顔が熱で膨らんで、意識がぼやけているようだ。

 スズは、ある事をしていたら俺のことが頭に浮かんだと言った。
 そのある事というのがオナニーだという事は容易に理解出来る。

「お前、オナニーはどうしてるの」

「……パジャマや下着とか全部脱いで……シーツの上にうつ伏せで寝る」

「それだけか?」
「……身体を揺すると胸とか……が擦れて変なきもちになるの……」

「スズ。これから俺にどうされたい」

 オナニーの中で俺が何をしているのか知りたかった。
「リョウに……あそこをさわられたい」
 酔ったような声で呟く。

 机の上に座ったスズの首を左手の肘で抱えるようにして、再びキスをする。
 スズの唇を柔らかく噛む。舌を入れスズの舌を絡め取る。

 同時に俺は右手で膝を撫で、指と皮膚が触れるか触れないかのソフトさを保ちながら、内股から鼠径部に向かってゆっくり滑らせていく。

 スズが全身を硬直させて、くすぐったさに耐えているのがわかった。 

 スズの白い内股を思い切り掴みたい……。

 その衝動を意思の力で押さえて俺は、指先で皮膚の表皮だけをなぞる。

 スズが震えているのは、叫びたくなるほどゾワゾワとした皮膚感覚のせいだ。
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