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第3章 不自由への憧憬

　触れてもいないのに既に聳り立とうとしていた彼女の乳首をこねくりながら、もう一方に舌を這わす。汗でしょっぱい。彼女の息が上がるのにつれて、上下する胸も目に見えて分かるようになる。あたしは唾液にまみれた乳輪の先端をクリップにつまむ。ただでさえ柔らかな肉の塊が、ふるるっ、と顫動するのを横目に、呼び水を腰や太ももに移していくと、ブラジャーと揃いのショーツの上から尻を撫でる。


「ァンッ……」

「やっぱり、みなぎは良い。エロい身体。ちょっと見るだけで欲情しちゃう」

「私の、身体のせいにしないで……」

「じゃあ顔？声？すっごい感じてくれてるのが分かるよ……可愛い」


　みなぎの耳朶を唇に転がしながら、パンティを下ろす。ヴィーナス像の再来とも言える、肉付きの良い、且つたおやかな曲線の下半身に飛びつくようにして、あたしは太ももや恥丘といった外堀から愛撫すると、じわじわと核心に迫っていく。


「ハァッ……はぁっ、ぁっ……莉世……っ。手つき、いやらしく、ないぃ……？！」

「わざとだよ。みなぎを、あたしなしじゃいられない身体にしてあげるの」

「わっ……私には……大雅が……っ、あぁっ……」

「問題ないよ。みなぎがあたしに靡いても、母娘二人くらい養えるから」


　そういう問題じゃない、と、言いかけたようだった声が崩れた。


「アァッッ……──あっ！」