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貴女に溺れて彷徨う
第3章 不自由への憧憬
童話の世界じみた空間で、あたしは彼女に口づけをして胸を揉み、太ももを撫で、あっという間に貞節な女の皮を剥いだ。
週末恒例のあゆみの模擬試験は、五時間ある。とは言えランチや買い物をしている内に、時間は砂時計の砂が滑り落ちるようにして過ぎて、残すところ僅かだ。汗だくなのに、シャワーを浴びる余裕もなかった。
「イケナイお母さん。親友にキスされて触られまくって、こんな可愛い顔を見せてるなんて、今頃あゆみちゃんは想像もしていないだろうね?」
「莉世と、親友になった覚えなんて……っ」
「分かってる。それ以上、だよね?だってみなぎは一番仲の良かった子とも、今のあたしに対するほど気取らず喋ってなかったし」
紛い物の白珊瑚の輪っかをみなぎの両手首に挟ませて、手錠に繋ぐ。手錠の鎖は天井から吊り下げられたフープに通って引っかかり、彼女の両腕の自由を奪った。
「みなぎ……」
脇腹から彼女をかき抱いて、舌を絡める。そうしながら、あたしは片手で彼女のシャツをはだいていく。胸から上がラッセルレースの切り替えになった紺色のシャツから、同系色のチューブトップブラが覗いた。レースで装飾されていて、前回同様、新調したばかりのようだ。
「人魚姫は、歩く度に痛む足を我慢していたんだってね。みなぎは、いつまで自力で立ってられるかな」