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貴女に溺れて彷徨う
第3章 不自由への憧憬
「ア"ァン"ッッ……」
「痛かったら言ってねー……って、その前にいい声出たね。キツくなかったの?」
「ぁんっ……そっ……そんな……」
「みなぎが根っからの真面目ちゃんだと誤解してた、昔のあたしを殴りたい。完全に騙されてたんだもん」
「違っ……」
「もっと気持ち良くなろっか」
くちゅ……
ヴィィイイイイン…………
スイッチを入れた手元から、最大速の振動がみなぎを貫く。彼女のてらてらと濡れた喉から、断末魔の叫びが上がる。その切なげな音色からして、このグロテスクな形状の玩具は、彼女を花畑へでも拘引して行ったのかも知れない。
ゆっくりと右手を動かしながら、あたしはみなぎにキスを散らして、尻を撫でたりつねったりする。時折、被虐体質の女がいかにも好みそうな罵倒をささめきながら、臀部や内股に平手を飛ばした。
「あたしのこと、好き?」
返ってきたのは頷きだった。あとに掘り返しても友人としての意味だった、とでも弁解してくるのだろうけれど、とろんとした彼女に恋人を気取って微笑むと、あたしはその唇を割って舌を入れた。
みなぎに唾液を注ぎながら、仰け反る身体を片腕に支えて、逝くまで玩具で蹂躙した。
二度目、三度目──…と、冷めやらぬ熱に従わなかったのは、時間に限りがあるからだ。