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渇いた心に水を注ぐ
第14章 小さな結婚式〜真由子
ちょうど私が洗礼式を受けた時の神父様が北海道の教会にいらっしゃると伺っていたので、
ご連絡をしてお願いをした上で、
その小さな教会で家族だけの小ぢんまりとした結婚式を挙げさせて頂いた。

サプライズでフランスから母方の祖母も呼んでくれていて、
嬉しくて涙を流してしまう。

「まあ!
相変わらず泣き虫さんね?」と、
そっと柔らかいハンカチで目頭を押さえてくれた。

懐かしい優しい香水の香りで気持ちが落ち着いてきた。



圭人さんのお祖母様からのネックレスが引き立つようにと、
純白のシンプルなドレスに、
フランスから祖母が持ってきてくれた美しい総レースのドレーンを身につけて、
身支度を圭人さんに整えて貰った。

父と腕を組んでバージンロードをゆっくり歩いて、
圭人さんに引き渡された。

交換する指輪には、
入籍した日付を刻印して貰っていて、
この日、初めて身につけた。


その後は…
圭人さんの方が感激のあまり泣いてしまって、
神父様からしっかりしなさいと肩を叩かれて、
皆さまからも少し笑われながらも和やかな式を終えることが出来た。



チャーターした大きな車で、
のんびりリゾート地にあるホテルに3日ほど滞在してから、
東京に戻った。


そして、祖母を送りがてら、
ハネムーンの為にフランス行きの飛行機に乗った。


パリで一泊してから、
祖母の住んでいる南フランスの小さな古い街に移動した。


葡萄畑や農場もある古い家はとても懐かしくて、
富良野とはまた違う雰囲気のラベンダー畑で過ごしたり、
馬に乗ったりした。


「ここ、ずっと滞在したいくらい素敵なところだね?」
と、圭人さんは庭をのんびりお散歩しながら溜息をついた。


「退屈してない?」と訊くと、
「こんなに贅沢に何もしない時間を過ごせるなんて、
初めてで嬉しいよ」とそっと抱き締めてキスをしてくれる。



1週間ほど滞在して、
途中、マルセイユに連れて行って貰ったりもしたけど、
外に出るより、
家の中で図書室でのんびり本を読んだり、
祖母と縫い物をしたり、
お料理をしたりするだけで癒される気がした。


「今度は子供を連れていらっしゃい」と言われて、
送り出されながら、
本当にそうしたいと思って祖母を抱き締めた。


パリに戻って少し観光をしてから、
帰国する日を迎えることになった。
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