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渇いた心に水を注ぐ
第16章 狂気から静寂へ〜賢人
絵美は、
同じ同性の弟が居ると、
財産も独り占め出来ない。
しかも、祖父母に気に入られていること自体、
ダークホースで、
こっちに不利になるかもしれないと言って、
自分が可愛がっている女の子をあてがえば良いと言って、
梨香子を連れて来た。


家は没落してるし、大学にも行っていないから、
両親は気に入らないだろうし、
純情な圭人を嵌めて、
デキ婚させれば、
余計に気に入らないだろう。

それに多分、
あの子、子供出来にくいんじゃないかな?
身体売ってたらしいけど、
妊娠したことなかったみたいだし、
未発達な身体つきだし、
レズだから、結婚後も圭人とは寝ないんじゃない?

そんなことを言っていた。


実際、僕と絵美と3人で寝たけど、
絵美と楽しんでる方が気持ち良さそうだったし、
その通りだなと思った。


絵に描いたように、
圭人は嘘をつかれていたのに信じて、
梨香子と結婚して、
挙句に離婚した。

両親は、
大学進学で医学部に行かなかったことで、
圭人に対して冷淡になって、
ダメ押しで梨香子とのことがあったりして、
結果、叔父さんの処に養子に出す話も出ているようだった。


医学部に行かなかったのは、
僕が圭人を唆したっていうのに、
両親は圭人のことをきちんと評価することもなかった。



でも…。

圭人が養子に出された後、
入籍したと挨拶に来た真由子さんと圭人を見て、
僕は気づいた。


欲しいものを全て手に入れていたのは圭人だったと。


真由子さんのことは、会った時にすぐに誰か気付いていた。
英一との不幸な結婚の結末も聞いていた。


そして、酒を飲んだ時に、
真由子さんがどんなに愛らしくて慎ましいかということを、
英一から聞いていた僕は、
圭人のことが羨ましくて仕方がなかった。


英一が死んだ後、
真由子さんのことを、
運命を狂わせるような淫乱なオンナなんじゃないかという同級生も居たけど、
あいつの生前の話し振りから、
そんな要素は全くないことを僕は確信していた。


利害関係ではなく、
心から自分を愛してくれている女性に圭人が出会えたことが妬ましかった。





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