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渇いた心に水を注ぐ
第17章 砂漠の中のオアシス〜真由子
私の実家で、母に着物を着せて貰っている時に、

「あら?
もしかして?」と言われた。


「まだ、判らないけど…。
遅れているの」


「そう!
圭人さんには?」


「まだ、言ってなくて。
だって、凄く大袈裟になりそうで…」


「そうね。
パパも大変だったもの。
転ばないようにって、
家の中でもついて歩くし、
外に出る時はいつも手を繋ぐって。
お仕事関連の集まりでも手を繋ぐのよ?
外国の方ならともかく、
日本人ばかりの時は、本当に恥ずかしかったわ」と笑う。


その様子が目に浮かぶようだった。


私に対しても過保護で、
公園で遊ぶ時もついてきて、
転ぶ前に手を差し伸べるような父だった。


「コーヒーがね、
なんだか飲めなくなったの」


「まあ。
私も同じだったわ。
じゃあ、帯はゆったり結びましょうね?」と、
楽しそうに着付けをしてくれて、
その格好でお祖母様達に着物姿を見せに行った。


グランマも鋭くて、
コーヒーが飲めない私を見て、
「あら!
もしかしたら?」と言って、
クッションや膝掛けを出し始めるので、
たちまち、皆さんが察していくのに、
圭人さんだけが全く気付いてなかった。



「うちは、産婦人科はないからな」

「真由子ちゃんがかかった病院、ここから近いから」

「あら!
賢人達もそこで産まれたのよ」

「えっ?
なに?
何の話?
えええー!!
真由子ちゃん?」
とようやく気付いた圭人さんは、
既に泣いている。


「圭人、お前、
本当に鈍いな?
初期は気をつけてあげないとダメだぞ?」と、
お兄様が言うと、
「気をつけるって?
えっ?、キスとかもダメなの?」と、
とんでもないことを言うので、
私は紅くなってしまう。


「ホント、デリカシーのカケラもないな。
お前、ちょっとこっちに来い。
医師として、話があるから!」と、
2人で別の部屋に行ってしまった。


「まだ初期だとしたら、8月とか9月くらいかな?
楽しみだ。
紹介状書いておくから、持って行きなさい。
院長は、同窓生で友人だから、
私からも連絡入れておくよ」とお義父様が言う。


「子供部屋、足りるかしら?
3人くらいかしらって思ったけど、
まだ真由子さん、30歳ですものね?
なんか、ワクワクしてきたわ!」と、
お祖母様まで楽しそうに笑った。
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