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渇いた心に水を注ぐ
第3章 セカンドコンタクト〜圭人
火曜日になった。

俺は少しソワソワして、
外ばかり見ていた。

予約の時間より15分も早く、
彼女は外までやってきて、
ストンと姿が消えた。


驚いて外に出ると、
植木鉢の前に座り込んで、
枯れた花を摘んでビニール袋に入れている処だった。


ゆっくり俺を見上げると、
恥ずかしそうな顔をして、
「こんにちは…」と言った。

「いらっしゃい。
いつもお花の手入れ、ありがとう。
中にどうぞ」と言うと、
ゆっくり立ち上がって、
ドアを押さえる俺に会釈をしながら店内に入った。


この前は気にしてなかったけど、
並ぶと随分、身長差があるなと思った。


「あっ…。
手が汚れちゃったでしょう?
洗ってくる?」と、
洗面台の方へ案内する。

そして、この前落としていってたハンカチを渡した。


彼女を見てみると、
紺色の地味なワンピースに黒い革靴に大きな革のバッグで、
デートに行くようには見えなかった。


バッグを預かる。
多分、エルメスのプリュムだと思うけど、
丁寧に磨かれている感じがした。


この前の奥の部屋に入って、
シャンプー用の椅子に座って貰って、
丁寧にシャンプーをして、
トリートメントもする。

髪が短くなったから、洗うのはすぐに終わってしまうので、
なるべく頭皮のマッサージをするようにしてあげた。

タオルドライをしてから、
鏡の前の椅子に移動して貰って、
頭や首、肩、肩甲骨をマッサージしていくと、
ビックリするほど凝っているのが判った。



「この前、シャンプーした時も感じたけど、
凄く凝ってますね?
何だろう?
仕事のせいかな?首とか肩、背中も酷いね?
頭痛とか吐き気もあるんじゃないかな?」と言うと、
そっと頷いた。

最後にポンポンと肩をゆっくり叩いてマッサージを終えると、
「乾かしますね?」と言って、
ブロッキングしながらドライヤーを手にして、

「デートですか?
可愛くします?」と鏡越しに訊くと、
首を横に振る。


「えっ?
違うんだ」と重ねて訊くと、

「家に帰るだけです…」と言った。


「ん?
本当にシャンプーするだけで来たの?」
と言うと、
彼女は少し困ったような顔で頷いた。

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