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渇いた心に水を注ぐ
第3章 セカンドコンタクト〜圭人
お会計をしながら、
「また、予約しても良いですか?」と言うので、
「勿論!」と答えた。
「あの…明後日の木曜日の同じ時間は?」
「大丈夫ですよ。
メニューはどうします?」
「今日と同じで…」
ドアを開けて彼女を見送りながら、
かなり不思議な感じがした。
また…シャンプー?
2日後に?
これって、なんか不思議だけど、
何だろう?
次に会った時に訊いてみようかな?と思った。
そして、木曜日。
同じ時間に彼女はやって来た。
服装も同じ感じ。
紺色のワンピースは、
少しデザインが違う程度。
マッサージしながら、
「どうしてシャンプーしに来てくれるのかな?
あ、怪我とかで、腕が上がらないとか?
指は…怪我はないよね?」
と訊いてみる。
彼女は困った顔を通り越して、
少し泣きそうな顔をしているので、
「ああ、ごめん。
別に答えたくないなら良いよ。
あ、判った。
俺に会いたいからとか?」と、
わざとふざけて言ってみたけど、
すっかり黙り込んでしまった。
話題を変えようとして、
「今日はデート?」と訊いてみると、
「いいえ。
家に帰るだけです」と言った。
「だったら、飯、食いに行かない?
俺、碌なもの、食べてなくてさ」
「…」
「あっ、ごめん。
いきなりこんなオジサンとご飯なんて、
イヤだよね?」
「オジサン?」
「うん。
オジサン。
真由子ちゃんから見たら、
オジサンでしょ?」
「あの…
私、ちゃん付けで呼ばれるような年齢ではないです」
「イヤイヤ、若いでしょ?
肌が違うもん。
メイク無しで、この肌だとさ…」
「30歳ですよ?
若くはありません」
「えっ?
そうなんだ。
プロ失格だな。
てっきり、20歳前後だと思っちゃって…」
「あの…圭人さんはおいくつなんですか?」
「36だよ?」
「お髭があるから、
熊さんかライオンみたいで、
それこそ年齢、全然判らなくて…」と言って、
彼女はクスクス笑った。
「あ、初めて笑ってくれたね?」
と言うと、
恥ずかしそうに俯いた。
「また、予約しても良いですか?」と言うので、
「勿論!」と答えた。
「あの…明後日の木曜日の同じ時間は?」
「大丈夫ですよ。
メニューはどうします?」
「今日と同じで…」
ドアを開けて彼女を見送りながら、
かなり不思議な感じがした。
また…シャンプー?
2日後に?
これって、なんか不思議だけど、
何だろう?
次に会った時に訊いてみようかな?と思った。
そして、木曜日。
同じ時間に彼女はやって来た。
服装も同じ感じ。
紺色のワンピースは、
少しデザインが違う程度。
マッサージしながら、
「どうしてシャンプーしに来てくれるのかな?
あ、怪我とかで、腕が上がらないとか?
指は…怪我はないよね?」
と訊いてみる。
彼女は困った顔を通り越して、
少し泣きそうな顔をしているので、
「ああ、ごめん。
別に答えたくないなら良いよ。
あ、判った。
俺に会いたいからとか?」と、
わざとふざけて言ってみたけど、
すっかり黙り込んでしまった。
話題を変えようとして、
「今日はデート?」と訊いてみると、
「いいえ。
家に帰るだけです」と言った。
「だったら、飯、食いに行かない?
俺、碌なもの、食べてなくてさ」
「…」
「あっ、ごめん。
いきなりこんなオジサンとご飯なんて、
イヤだよね?」
「オジサン?」
「うん。
オジサン。
真由子ちゃんから見たら、
オジサンでしょ?」
「あの…
私、ちゃん付けで呼ばれるような年齢ではないです」
「イヤイヤ、若いでしょ?
肌が違うもん。
メイク無しで、この肌だとさ…」
「30歳ですよ?
若くはありません」
「えっ?
そうなんだ。
プロ失格だな。
てっきり、20歳前後だと思っちゃって…」
「あの…圭人さんはおいくつなんですか?」
「36だよ?」
「お髭があるから、
熊さんかライオンみたいで、
それこそ年齢、全然判らなくて…」と言って、
彼女はクスクス笑った。
「あ、初めて笑ってくれたね?」
と言うと、
恥ずかしそうに俯いた。