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渇いた心に水を注ぐ
第2章 ファーストコンタクト〜真由子
「うわ。
大丈夫?」と言いながら手を伸ばして私が倒れないように腕を掴まれた。

私は驚いてその手を振り解こうとした。


「ああ。
ごめん。
転ぶかと思ったから…」と言いながら、
彼はそっと掴んだ手を離すと、
私の顔を見て少し困惑した顔を浮かべた。


「あの…花に水をあげてくれてたヒト…だよね?」


私は声が出ない。
一瞬、何を言われてるのか、
自分が何をしてるのか判らなくなってしまって、
混乱してしまう。


踵を返して立ち去ろうとすると、
もう一度、今度は手を掴まれてしまってパニックになる。


慌てて手を振り解こうとすると、

「危ないよ」と手を引っ張られる。


と、スクーターがすぐ近くを走り抜けて行った。


「この道、裏通りで細いけど、
結構なスピードで抜け道代わりに通るヤツ、多いから…」と言いながら、
手を離して、私の顔を覗き込んだ。


びっくりし過ぎて脚が震えてしまっていた。


「大丈夫?
歩ける?
脚とか捻ってない?」と気遣ってくれるけど、
何と言えば良いかも判らない。


「落ち着くまで、ちょっと座る?
コーヒーなら淹れられるから。
どうぞ?」と言って、扉を開ける。


「あ、ここ、美容室なんだよね。
ドア、開けておこうか?
いきなり、知らない処に入るのも怖いでしょ?」と、
大きくドアを開けてストッパーで開けっ放しにして、
もう一度「どうぞ」と言ってくれる。


私はそっと腕に掴まりながらお店の中に入って、
入り口近くに置かれたアンティークっぽいゴブラン織のカウチにそっと座った。



奥から、チーンという機械音が聴こえた。
戻って来た男性の手にはグレーのタオルが握られてて、
温められていた。

「手に土がついてたでしょ。
お手入れしてくれてたのかな?」と温かいタオルを渡された。

「コーヒー淹れてくるから、
少し待ってて?」と、もう一度奥に行ってしまう。


ロイヤルコペンハーゲンのマグカップで2つ、
コーヒーを手にして戻ると、
「砂糖とかミルクはないけど飲める?」と言って、
カップを渡しながらタオルを受け取ると、
ポイっとカゴに投げ入れた。
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