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渇いた心に水を注ぐ
第2章 ファーストコンタクト〜真由子
「鈴木圭人です。
この小さくてボロい美容室をやってます。
君は?」
…どうしよう?
声が出ない。
私は泣きそうな気持ちになる。
手も震えてしまって、
コーヒーをこぼしそうになる。
「大丈夫?
さっきのバイク、
そんなに怖かった?
コーヒーこぼすと火傷するから、一回こっちに置こうか?」
と、私の手からカップをそっと受け取ると、
小さいカフェテーブルに置いた。
「今日も良い天気だね?
でも、良い天気続きで、外の花、
死にかかってたんだよね?
お水、ありがとう」と笑う。
「月曜の夕方、
見掛けたけど、
その時はお礼、言えなくて。
ずっと気になってたんだよね。
まさか、こんな早くに来てるとは思わなかった」
はい。
今日はいつもより早く来たので…。
と、心の中で答えてみる。
「お礼、したいんだけど。
良かったら、飯でもどうかな?
あ、この時間じゃどこも開いてないか」
私は首を横に振る。
「じゃあ、お礼に髪をカットしようか?」
「えっ?」
「おっ、初めて声が出たね?」と笑う。
「口が聞けないのかと思った。
もしくは日本語喋れないのかと…。
良かった。
これでコミュニケーションが取れるね?」
「あの…ごめんなさい」
「本職だから。
どれくらいの長さにしたい?
凄く長いし、
パーマもしたことなさそうだよね?」
と髪に触れられる。
「ヘアードネーション、出来ますか?」
「えっ?」
「すごく短くてしたくて…」
「勿体なくない?
こんなに綺麗でサラサラなのに…」
「髪なんて…そのうち伸びますし、
私なんて別に、
どんな髪型になっても、誰も気にしてませんから」と言った。
「ふーん。
そうかな?
じゃあ、俺に任せてくれる?
凄く可愛くしてあげる」と言って、
ニッコリ笑った。
この小さくてボロい美容室をやってます。
君は?」
…どうしよう?
声が出ない。
私は泣きそうな気持ちになる。
手も震えてしまって、
コーヒーをこぼしそうになる。
「大丈夫?
さっきのバイク、
そんなに怖かった?
コーヒーこぼすと火傷するから、一回こっちに置こうか?」
と、私の手からカップをそっと受け取ると、
小さいカフェテーブルに置いた。
「今日も良い天気だね?
でも、良い天気続きで、外の花、
死にかかってたんだよね?
お水、ありがとう」と笑う。
「月曜の夕方、
見掛けたけど、
その時はお礼、言えなくて。
ずっと気になってたんだよね。
まさか、こんな早くに来てるとは思わなかった」
はい。
今日はいつもより早く来たので…。
と、心の中で答えてみる。
「お礼、したいんだけど。
良かったら、飯でもどうかな?
あ、この時間じゃどこも開いてないか」
私は首を横に振る。
「じゃあ、お礼に髪をカットしようか?」
「えっ?」
「おっ、初めて声が出たね?」と笑う。
「口が聞けないのかと思った。
もしくは日本語喋れないのかと…。
良かった。
これでコミュニケーションが取れるね?」
「あの…ごめんなさい」
「本職だから。
どれくらいの長さにしたい?
凄く長いし、
パーマもしたことなさそうだよね?」
と髪に触れられる。
「ヘアードネーション、出来ますか?」
「えっ?」
「すごく短くてしたくて…」
「勿体なくない?
こんなに綺麗でサラサラなのに…」
「髪なんて…そのうち伸びますし、
私なんて別に、
どんな髪型になっても、誰も気にしてませんから」と言った。
「ふーん。
そうかな?
じゃあ、俺に任せてくれる?
凄く可愛くしてあげる」と言って、
ニッコリ笑った。