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渇いた心に水を注ぐ
第6章 ちょっとした誤解〜真由子
「ちょっと、中、見ても良いかな?」と言って、
圭人さんは浴室の中を確認する。


かなり広い浴室で、
バスタブも広くて浅いタイプで、
ジャグジーも付いている。

「うわ。
凄く広いね?
これ、ジャグジーか。
凄いな。
俺が入りたいくらいだよ」と笑う。

「ちょっとずつ、慣れていけるようにしてみようか?
でも、無理しちゃダメだし、
1人の時は心配だからまだ入らないでね?」と笑った。


リビングに入って、
ひとまずソファに座って貰う。

「何か、食べたい物はありますか?」

「んー。
食べたいのは、真由子ちゃんだな」
と言いながら、
なんだか半分眠りそうになってた。

毎朝、4時とか5時って言ってたから、もう眠いのかもしれないと思って、
ひとまずタオルケットを掛けてあげた。


胃腸に負担が掛からないものが良いのかなと思って、
ご飯を早炊きモードでセットしてから、
お茶漬け用に鮭を焼いて、出汁を取った。

ついでに、お弁当用に、
鳥の唐揚げを揚げて、ブロッコリーを茹でたり、
パプリカのマリネを作った。


暫くすると、
圭人さんが目を覚ました。

「あれ?
俺、寝てた?
ごめん」と言うので、

「早めに寝た方が良さそうなので、
軽く食べれるものにしましたね?」と言って、
お茶漬けを2人でサラサラ食べた。

「インスタントじゃないお茶漬けとか、
感動するな」と言うので、
「こんなので良いなら、
毎晩でもどうぞ」と笑った。



「このまま、一緒に寝たいな。
そしたらどんなに幸せだろう」と言うので、
「平日の朝は、何時に出るんですか?」と訊くと、
「店を4時半」と言う。

「じゃあ、ここにお泊まりすると4時前にはここを出て、
お店に戻ってお荷物持って行くんですね。
それは大変」

「そうだよね。
真由子ちゃん、起こしちゃうしね」

「バイクと仕事道具、ここにあれば、
4時半に出れば間に合うの?」

「そうだね」

「じゃあ、本当にお夕食一緒に食べて、
ここで寝たいなら、
お仕事の荷物とお着替えと車かバイクをここに持ってこないとダメですね?」

「えっ?」

「そうしないと、
圭人さんも寝不足になっちゃうし…。
そうだ!
私、金曜は学校ないから、
お試しで木曜の夜にお荷物用意して、
お泊まりしてみたらどうですか?」と、
私は大胆なことを口走ってしまった。




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