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第7章 誤解から妄想〜圭人

部屋に入ると、
「うがいと手洗いしましょうね？」と洗面所に入る。
俺は廊下に荷物を置いて後に続く。

お風呂のスイッチを押して、
「夕食の仕込みしてから、
お風呂、一緒に入って、
ご飯食べてからお話しましょうね？」と言ってキッチンへと進む。


「あ！
お荷物、リビングに持って入ってくださいね」と言われて、
ヨイショっと荷物を持ってリビングに入る。


「手伝おうか？」とキッチンに入ると、
「狭いから大丈夫ですよ。
座っててくださいね？」と言われる。


「今日は何、作ってくれるの？」


「ハンバーグですよ」と言われて、
子供みたいに喜んでしまって真由子ちゃんに笑われた。


「好きなモノとか、
まだまだ知りたいこと、たくさんあります」って言われて、
泣きそうになる。


「真由子ちゃんが作るものなら、
何でも美味しくて嬉しいと思うよ」と言うと、
嬉しそうに笑ってくれる。


お風呂が沸きました


と機械の音声が告げた。


「先にお風呂に入りましょうね？」と真由子ちゃんが先に浴室に歩き始める。


先に浴室に入って貰ってから、
俺もTシャツ姿で入ろうとしたら、
「時間短縮になるから、
一緒に入りません？」と言われて、
心臓が飛び出そうになる。


「灯りは消してても良いですか？
洗面台のトコだけつけておいて、
浴室の電気は消したままで…」と言いながら、
後ろを向いて真由子ちゃんはどんどん着ているものを脱いでいって、
先に浴室に入っていった。


少しぼんやりしてしまってから、
俺も着ているものを全部脱いで、
浴室のドアを開けた。


後ろを向いたまま、俯いている真由子ちゃんの横に手を伸ばして、
シャワーヘッドを手にしてお湯を出す。

念の為、温度を確認してから、
ゆるゆると真由子ちゃんの背中にお湯を掛けた。


「熱くないよね？」

「熱くないけど…やっぱり恥ずかしいです」

「ざっと流してから先に洗ってあげる。
そしたら先に湯船に浸かってて？」


シャワーヘッドを壁に掛けてから、
スポンジを手に取ってボディソープをつけて泡立てると、
ゆっくり丁寧に背中側から身体を洗っていく。

首筋から肩や背中、
腕から指先まで洗って、
お尻から太腿の後ろや脹ら脛、足首まで洗う。


「前は…恥ずかしいかな？」と言うと、
ゆっくり俺の方を向いてくれた。