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渇いた心に水を注ぐ
第10章 嘘の代償〜梨香子
あたしは正直に、
父親のこと、進学も出来なくて仕事をしながら専門学校に通っていることを話した。


「ふーん。
そうなんだ?
もうすぐ卒業?
だったら、私がアルバイトしてるサロンに就職する?
ヘアサロンの部門もあるわよる
私はね、エステで働いてるの。
そのままそこに就職して、
そこの家の長男と結婚しようと狙ってるの。
父親は美容整形で有名な医者で、
長男も後継ぎで医者。
セックスも上手いし、イケメンだし。
あ、次男も居るから、
梨香子、そっちを狙えば?
玉の輿で、生活も楽になるんじゃない?」と笑う。


それで、あたしは絵美の紹介で、
圭人のお母さんが経営してるサロンで仕事をすることになった。


1年目は、圭人はまだ大学生でほとんど会うこともなかった。

絵美にはよく呼び出されて、
ホテルに行くようになった。

行くと、2人で時間を忘れるほど抱き合ってた。
女同士だと、気持ち良いところが本当に判り合えるし、
終わらない感じは、
多分圭人には判らないかもね。


援交してた時なんて、
本当に乱暴だったり、
気持ち悪いオジサンばっかだったから、
余程、絵美とセックスした方が気持ち良かった。


2年目に圭人がサロンに来るようになった。
背が高くてがっしりしたイケメンだけど、
あの頃は絵美としてる方が良かったから、
玉の輿とか、正直どうでも良いと思ってた。


そんなある日、いつものようにホテルの部屋に入ったら、
絵美だけじゃなくて、圭人のお兄さんの賢人さんも居たの。

あたし、びっくりして帰ろうとしたらね、
絵美が私の服を脱がせながら、
「梨香子、帰っちゃダメ。
玉の輿、狙うんでしょ?
圭人さんの落とし方、
賢人さんに教えて貰わなきゃ」と言って、
あたしをベッドに押し倒したの。


「ふーん。
胸がぺったんこで、
ボーイッシュっていうか…子供みたいだな。
まあ、圭人はあんまり女慣れしてないから、
それくらいが良いのかもな?」と賢人さんがあたしを見て笑った。


「そのまま、女同士で絡んで見せてよ?」って言われて、
絵美はいつものようにあたしにキスしたり、
胸を舐めたりし始めた。

あたしは集中出来なくて、
帰りたくなっちゃったら、
賢人さんが服を脱いで近づいてきた。
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