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寝取られた人妻
第1章 傲慢な男
「実は・・常務がうちに来たいと言うんだ」

夕食の後、突然、夫が口を開いたのだった。

「えっ・・?常務が・・?い、いったいどうして・・?」

「わからないが、今回の事故の件で俺に迷惑をかけたから悪いと思ってるんじゃないかと思う。それとおまえにも会いたいと言うんだよ」

夫が少し困ったように笑うのだった。

「私に・・?」

嫌な予感がした。

「断りたいけど・・断われないんでしょう?」

夫が気まずそうに頷くのだった。

「申し訳ない・・。常務が来た時も事故の事は口に出さないでくれ。今更話を蒸し返すのもあれだし・・」

気弱な夫が情けなくも見えたが、それが優しさの裏返しだと私はわかっている。

だから結婚したのだ。

「わかりました。粗相のないように手料理を作っておもてなしします」

「ありがとう。すまないな」

夫が少しホッとしたような顔を見せた。

今回の事故の件も含めて私が常務をよく思っていない事を夫は知っていたのだ。


それにしても、何の目的でやってくるのだろう?

学校の家庭訪問でもあるまいし・・

私は何度も首を捻ったのだった。


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