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整体セラピー華
第3章 潜めていた性欲の解放
2022年10月17(月)『整体セラピー華』へ5回目の来院予約を入れていた当日。
いつもの15:00分から17:00分へと変更したのは、入稿期限に対し自分の編集作業に遅れが生じた為で、それも僕が彼女に夢中になり、心奪われていたことが一因していたのです。

そんな訳で早朝から始めた編集作業を15:30分まで続け、ブランチを兼ねたカツカレーを食しながらTV画面に見入っていると、ニュース映像が関東各地の秋晴れの様子を映し出し、14:00分現在での平均気温が20.6℃と報じると、眩い陽射しがベランダ越しに降り注いでいました。

思えば僕が『整体セラピー華』へ3回目の来院を果たした以降、僕が先生と呼称する存在は美華さんへと変化し、彼女がお客様と呼称する存在は向井君へと変化を遂げ、互いの名を気さくに呼び合える間柄にもなれ、美華さんが少し離れた姉で、僕が少し離れた弟?のような、何とも不思議な雰囲気を醸し合いながら、ほんの2週間前、4回目の来院を果たした際の美華さんの変化に、僕はある確信を持っていたのです。

何時もは柔軟剤の香りを漂わせるだけだった彼女が、この日に限って官能的なイランイランの香りを首筋から漂わせ、頬に入れたチェリーブラウンのチークがより一層小顔を引き立てると、ルージュに塗り重ねたリップグロスが艶めかしく、あたかも僕を誘うかのように艶めいていました。

そして洗濯後に干した白衣が半渇きだったからと嘯(うそぶ)き、上着だけを薄手の白Tに替え、黒いブラの陰影を透過させていた彼女。

僕が人懐っこく『美華さん、今日は何時にも増してセクシーだね!』と半分からかいながら言えば、最上コースのメインである尾骶骨筋帯から下肢鼠径部リンパ節の施術を始めるに至ると、いつもと同様に弓形に模らせた僕の象徴を目に留めながら、掠めるように触れるその指先は、何時にも増して多くなっていたのは事実なのです。

(互いの思いは手に取れる程に伝わっている…)僕は浴室でシャワーを浴び直しながら、既に頭を擡げている僕自身を泡立てたボディソープで洗い流し、汗の退いた真っ裸の上半身に薄手のスウエットパーカーを被り、対のスウエットパンツを下着も着けずに直穿きすると、15分の道のりを意気揚々と歩き続け『整体セラピー華』のドアを、カウベルを鳴らして開け入っていました。
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