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第6章 完落ち

（祐介に目撃されてしまった・・）

言い訳のしようもなかった。

それでも、久美子は祐介に会って経緯を話し、謝りたいと思った。　　

たとえそれで離婚されても、仕方がないと覚悟した。

夜遅くまで探しても祐介は見付からなかった。　

仕方なくマンションに帰ると、矢野の姿はなかった。

久美子はベッドに横になって泣き続けた。
　
（祐ちゃん、ごめんね・・。許される事じゃないよね）
　　
心の中で何度も何度も祐介に詫びる久美子だった。



祐介が出て行って、一週間が過ぎた。

勤めには行っているのだろうか・・？

何処にいるのだろうか・・？

每日、夜も眠れなかった。　



それからも久美子はマンションで祐介の帰りを待ち続けたのだった。

でも、1ヶ月が過ぎても祐介は帰って来なかった。

連絡すら来なかった。　　

せめて実家にでも居てくれればいいのだが・・